FAQ(よくあるご質問)
 

 

シリアル・データ解析

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Q1. ISIとは何ですか?

Q2. SDAのアイパターンはどこが新しいのですか?

Q3. SDAのアイパターンの方式は、ジッタが少ないと聞いたのですが?

Q4. SDAにはGolden PLLが搭載されていると聞いたのですが、Golden PLLとは何ですか?

Q5. SDAでマスク・テストはできますか?

Q6. SDAのマスク・データは何が用意されていますか?

Q7. SDAでは、多値のマスク・テストもできますか?

Q8. SDAのアイパターンはソフトウェアなので遅くありませんか?

Q9. SDAでDjとRjの解析ができると聞きましたが、DjとRjとは何ですか?

Q10. トータル・ジッタ(Tj)はDj+14Rjで計算すると聞きましたが、SDAでTjの測定はできますか?

Q11. Djにも種類があると聞いたのですが?

Q12. SDAでバスタブ・カーブが描けると聞いたのですが、バスタブ・カーブはどのようにして使うのですか?

Q13. SDAのASDAオプションを付けるとどんなことができるようになりますか?

Q14. SDAのマスク・バイオレーション・ロケータとはどのようなものですか?

Q15. SDAでは、特定の周波数範囲でジッタ計測ができると聞きましたが?

Q16. SDAにISIプロットというのがあると聞きましたが、これは何に使えますか?

Q17. SDAでビット・エラー試験ができると聞きましたが?

Q18. ビット・エラー試験の結果はどのように表示されますか?

Q19. SDAのメモリは、どの程度必要ですか?

Q20. SDAにO/Eコンバータは付きますか?

Q21. SDAにリファレンス・レシーバ機能があると聞いたのですが?

Q22. レクロイ社のオシロスコープに用意されているジッタ測定オプションを使用して、シリアル・データやクロック信号のジッタを測定できますか?


  
シリアル・データ解析
Q1. ISIとは何ですか?
一般的にシリアルデータ通信時に発生する、符号間干渉の事を指します。

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Q2. SDAのアイパターンはどこが新しいのですか?
一般的なアイパターンは、クロック信号でトリガをかけデータ信号を複数回取り込んで画面上で重ね合わせて作りますが、SDAの場合はデータ信号をロングメモリを使って一気に取り込み、取り込んだ波形データを1ビット毎に切り分けて重ね合わせるという方式でアイパターンを作ります。

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Q3. SDAのアイパターンの方式は、ジッタが少ないと聞いたのですが?
はい、SDAの方式は、信号捕捉が1回で済むため、トリガ・ジッタの影響が全くありません。複数回波形を取り込む一般的な方式では、トリガ・ジッタの影響により観測したアイパターンのジッタが大きくなってしまうという欠点がありました。トリガ・ジッタは、通常のオシロスコープでは10ps rms程度あるので、高速のシリアル・データを観測するには大きな障害となっていました。

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Q4. SDAにはGolden PLLが搭載されていると聞いたのですが、Golden PLLとは何ですか?
Golden PLLとは、理想的なPLLということを意味しています。シリアル通信において受信機でクロックを再生するPLL回路は、その通信品質を左右するキーデバイスです。各規格では、それぞれ設計上、理想的とされるPLLの特性が規定されていることが少なくありません。この規定された理想のPLLの特性を実現したものをGolden PLLと呼んでいます。実現の方法として、ハードウェアとソフトウェアがありますが、SDAではソフトウェアで実現しています。理由は、機器のばらつきや温度等に影響されず、理想的な特性を正確に実現できること、どのような特性にも簡単にあわせられる自由度があることなどです。

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Q5. SDAでマスク・テストはできますか?
はいできます。マスク・テストで不良と判断された個所は赤丸で示されるので簡単に判断ができます。ASDAオプションをつけると、画面上で結果を確認するだけでなく、更に高度なテストが可能です。

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Q6. SDAのマスク・データは何が用意されていますか?
SDAには、標準でOC-12やOC-48などのSDH/SONET通信マスクを初めとして、PCI-Express、Serial-ATA、USB2.0、IEEE1394、DVIなど各種のマスク・データが搭載されています。また、基本のマスクデータを基準として、任意のマージンを設定することができます。さらに、ユーティリティ・プログラムを使って任意のマスク・データを作ることもできます。

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Q7. SDAでは、多値のマスク・テストもできますか?
はい、100Base-TXや1000BASE-Tなどでは、多値でデータが送られますが、これらのマスク・テストにも対応しています。

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Q8. SDAのアイパターンはソフトウェアなので遅くありませんか?
いいえ、逆に速いのです。これは、レクロイ独自のX-streamアーキテクチャによる高速解析能力によるもので、米国EDN誌上(2003年2月6日号)の比較試験では、他社のハードウェアによるアイパターンと比較して650倍以上も速い例が報告されています。

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Q9. SDAでDjとRjの解析ができると聞きましたが、DjとRjとは何ですか?
Rjはランダム・ジッタ、Djはデタミニスティック・ジッタと呼ばれるものです。ジッタが、本当にランダムな現象であればその分布は正規分布に従います。しかしながら、実際のジッタは様々な要因によって正規分布から外れてしまいます。このように正規分布から外れる要因をDj、正規分布に従う要因をRjと規定しています。SDAでは、このRjとDjを別々に測定することができます。

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Q10. トータル・ジッタ(Tj)はDj+14Rjで計算すると聞きましたが、SDAでTjの測定はできますか?
はい、できます。トータル・ジッタTjがDj+14Rjと計算して求めると規定しているのは、Fibre ChannelやSerial-ATA、IEEE1394bなどですが、これはエラー・レイトを10の-12乗と想定したものです。デタミニスティック成分のピーク値は、母数が増えても一定以上には増えませんが、ランダム成分のピーク値は、母数が増えると限りなく増加します。エラー・レイトを10の-12乗と想定すると、ランダム成分のピーク・ピーク値は、ほぼ±7σとなるので14σと近似することができます。従って、Dj+14Rjという計算式が成り立ちます。つまり、同じ信号のジッタを測定していても、想定するエラー・レイトが違えばトータル・ジッタ量も変化します。SDAでは、想定するエラー・レイトの値を入力することができ、その値に応じたトータル・ジッタを計測することができます。

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Q11. Djにも種類があると聞いたのですが?
はい、正規分布に従わないジッタを総称してDjと呼びますが、幾つかの種類に分けることができます。まず、DCD(Duty Cycle Distortion)と呼ばれるもので、これはデューティ比が50%からずれることで生じるタイミングのずれを言います。また、データ信号では、データ・パターンが代わることでタイミングが変化することがあります。このようにパターンに依存して生じるジッタをパターン依存歪だとか、DDJ(Data Dependent Jitter:データ依存ジッタ)、あるいはISI (Inter Symbol Interference: 符号間干渉)と呼ばれます。また、外部の周期的信号から影響を受けてジッタが生じるPj(Periodic Jitter:周期性ジッタ)などがあり、SDAではこれらの成分ごとの計測もできます。

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Q12. SDAでバスタブ・カーブが描けると聞いたのですが、バスタブ・カーブはどのようにして使うのですか?
シリアル・データの信号品質を見る場合、一般的に用いられるのがアイパターンであり、その開口率を見て信号品質を判断するのですが、この開口率の横軸成分、つまりタイミング品質を定量的に見ようとするものがバスタブ・カーブです。横軸はタイミングでフルスケールが1ビット幅(1UI)に相当します。基準のクロック・タイミングは画面中央で、左のカーブとの間がSetup Time、右のカーブとの間がHold Timeを示しています。縦軸は、想定されるエラー・レイトを示しています。使い方は、想定されるエラー・レイトを縦軸にとり、その位置でのタイミング・マージン(アイの開口率に相当)をみたり、横軸にタイミング・マージンを見て、その位置で想定されるエラー・レイトを確認したりします。なお、ここで求めたエラー・レイトは、ジッタ量から推定した値で、実際のエラー・レイトとは差異が生じます。

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Q13. SDAのASDAオプションを付けるとどんなことができるようになりますか?
SDAの標準品でも非常に高度なシリアル・データ解析ができますが、ASDAオプションを追加することで、他の機器ではできない以下のような機能が実現できます。

a. アイパターン・マスク・テストで不良となった個々の波形の表示
b. 設定した周波数範囲内におけるジッタの計測
c. ISIプロット
d. 受信機のシミュレーションによるエラー検出
e. TIEジッタのヒストグラム表示
f. Nサイクル・ジッタの高度な解析

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Q14. SDAのマスク・バイオレーション・ロケータとはどのようなものですか?
通常、アイパターン・マスク・テストは、信号品質を判定して合否を判断するものでした。しかしながら、単に合否判定をするだけではデバッグするには不便です。SDAではロングメモリを使って取り込んだ波形を元にアイパターン・マスク・テストを行うので、ASDAオプションを搭載するとマスク・テストの判定を元に不良と判断された個所を一覧として表示することができるとともに、その中から選んだの任意の個所の不良波形を表示することができます。こうすることで実際に不良になった原因を探ることができます。また、別のチャンネルで別の信号を同時に取っておくと、この不良の起きた同時間の波形を同時に表示することで、原因となる現象の特定に役立ちます。

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Q15. SDAでは、特定の周波数範囲でジッタ計測ができると聞きましたが?
はい、できます。ジッタは受信機側のジッタ耐性に応じてより重要な周波数範囲のジッタだけを計測したいという要望が強くなっています。SDI(Serial Digital Interface)においては、アライメント・ジッタとして周波数範囲を規定してジッタの計測を求めていたり、1000Base-Tなどもジッタの計測にフィルタを通して特定の周波数範囲だけを対象とすることを要求しています。ASDAを搭載すると、ジッタの計測を特定の周波数範囲で行うことができます。

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Q16. SDAにISIプロットというのがあると聞きましたが、これは何に使えますか?
Djの一種であるISIは、シリアル・データにおいてその解析の重要性が強まっています。ISIの解析はRj成分を取り除くためにアベレージが使われますが、ランダム・データを元に行うには特定のパターン毎にアベレージしなければなりません。シリアル・パターン・トリガを使って1つずつ行うことも不可能ではありませんが、ASDAではよりスマートな方法で高速に行います。ロングメモリに記録されたデータ信号の中から特定のデータ・パターンを抜き出して、アベレージを行うという手法を取っています。例えば、3ビットのパターンを考えると、000から111までの8通りのパターンが考えられますが、ロングメモリに記録された波形データから切り出した3ビット・パターンの波形を、この8通りのパターンのグループに分け、それぞれのグループ毎にアベレージをします。アベレージした8種類の結果を再び重ね合わせることで、アイパターン表示を行い、ISIによる信号タイミングのズレを目視で確認することを実現しています。このパターン長は、3ビットから7ビットまで任意の長さで行うことができるので、ジッタへの依存が何ビット前まで影響があるかを簡単に調べることができます。さらに、特定のパターンの波形だけを抜き出して確認できるので、最悪パターンの特定などにも威力を発揮します。ハードウェアによる、シリアル・パターン・トリガは、一般的に合致したパターンのデータ信号でトリガをかけるので、クロックを基準としたタイミング測定にはさらに幾つかの手順を踏まなければなりませんし、最終的なアイパターンの表示を行うのは困難です。また、トリガ・ジッタがあると、アベレージを行うことで帯域を狭めてしまうことになります。SDAの方式では、こうした問題点を全てクリアして機器の持つ性能を最大限に活かします。

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Q17. SDAでビット・エラー試験ができると聞きましたが?
はい、できます。バスタブ・カーブでエラー・レイトの推定もできますが、受信機のシミュレーションを行うことで、シリアル・データ信号をバイナリ・データに復号することができます。この復号したデータと、既知のデータとを比較してエラーをビット単位で検出できます。既知のデータとしては、ビット・エラー・レイト試験で一般的に使われるPRBS(擬似ランダム・パターン)や、十六進法で入力した任意のデータ・パターンなどが使えます。

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Q18. ビット・エラー試験の結果はどのように表示されますか?
エラー・マップと呼ばれる表示形式で表示されます。横軸をビット、縦軸をフレームにとり、エラーの個所をハイライト表示にすることで、複数のビットのエラーをマッピングします。

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Q19. SDAのメモリは、どの程度必要ですか?
測定対象と、その用途などで異なります。例えば、アイパターンなり、ビット・エラー試験で2の-23の擬似ランダム・パターンを使って、とりこぼしなく行うという目的ならば、パターン長が約8Mビットになります。2Gbpsのデータを20GS/sで取り込むと考えると、1ビット当り10点必要ということから、メモリ長は80Mワード以上必要ということになり、メモリ・オプションのXXLが必要という結論になります。ジッタ・計測において低い周波数成分まで解析したいと考えると、取り込み時間の逆数が最低解析周波数となるので、20GS/sで信号捕捉を行いながら1kHzまで対象とするなら、20Mワード必要となり、VL以上のメモリ・オプションが必要となります。

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Q20. SDAにO/Eコンバータは付きますか?
はい、短波長用のOE525と長波長用のOE555の2種類が用意されています。各々電源がSDAから供給されるので、外部に電源等の装置が不要です。

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Q21. SDAにリファレンス・レシーバ機能があると聞いたのですが?
はい、SDAにはリファレンス・レシーバ機能があります。OEコンバータを接続すると、自動的にリファレンス・レシーバ機能が起動します。SDAのリファレンス・レシーバは、ソフトウェアで実現されているので、多様な転送速度に対応できます。また、従来は特定の機器の特定のチャンネルでしか性能を発揮しなかったのですが、SDAでは、どの機器のどのチャンネルでも、所望の特性を実現できます。さらに、特性を自由に変更して、その影響を調べることも簡単にできます。

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Q22. レクロイ社のオシロスコープに用意されているジッタ測定オプションを使用して、シリアル・データやクロック信号のジッタを測定できますか?
レクロイ社のジッタ・タイミング解析(JTA)パッケージとJitterProオプションを使用すると、捕捉したデータ・ストリームからクロック周波数を自動的に抽出することができます。これにより、データ・ストリームに対して直接ジッタ解析を行うことができます。詳細については、LAB 1009を参照してください。

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