USBプロトコルの概要
USBを採用する理由
機能・特長およびメリット
USB On-The-Go(OTG)の概要
USB OTGを採用する理由
USB OTGの適用分野
USBのアーキテクチャ
USB OTGのアーキテクチャ
USB OTG用のケーブルとコネクタ
Link
 
USB物理層解析
 USBテスト・ソリューション
  • USB-IFの試験手順によって規定されたリアルタイム・オシロスコープを用いる試験すべてに準拠

  • ホスト、デバイス、ハブの全ての装置をサポート

  • 単純で使いやすい自動化された試験

  • SMAケーブルを使ったハイスピード・アップストリーム信号品質試験

USBの概要

USB(Universal Serial Bus)は、システムを再構成したり、コンピュータのケースを開けてインタフェース・カードを挿入したりしなくても、コンピュータの周辺機器をコンピュータ本体に接続できるようにするコネクティビティ規格です。USBは1995年に導入され、現在ではシリアル・ポート、パラレル・ポート、マウス/キーボード・ポートの代わりに使用されています。コンピュータに接続された周辺機器は自動的に認識され、適切なデバイス・ドライバがインストールされます。USBは高速、双方向、低価格で動的に取り付け可能なシリアル・インタフェースであり、コンピュータに簡単に接続できるように設計されています。高速で「ホットプラグ」に対応しているUSBは、様々な民生用機器や周辺機器の事実上の標準となっています。USB接続規格では、最大127個の機器をホスト・コンピュータに接続できます。USBの最新規格は、1.5Mbps、12Mbps、さらに480Mbpsのデータ転送速度をサポートしています。USBではプラグ&プレイ機能を使用して、コンピュータと周辺機器(キーボード、マウス、プリンタ、スキャナ、ジョイスティック、カメラなど)との間で低速・中速・高速の接続をサポートしています。

Hi-Speed USB規格はOriginal USB規格の接続速度(12Mbps)を480Mbpsに高速化した新規格であり、次世代の周辺機器用の接続ポイントを提供します。Hi-Speed USB規格によって高性能のPCやユーザー・アプリケーションがサポートされます。Hi-Speed USB規格はOriginal USB規格と上位・下位互換性があるため、エンドユーザーに対してシームレスな移行プロセスを可能にします。実際、Hi-Speed USB規格ではOriginal USB規格と同じケーブルやコネクタを使用します。周辺機器のベンダーにとって、Hi-Speed USBは現行のUSB周辺機器を高性能にアップグレードするための不可欠の手段です。一方、USB対応PCの膨大な数のユーザーに対して、引き続き従来の周辺機器の販売を続けることができます。また、Hi-Speed USB規格は、PCの適用分野を広げる高性能周辺機器の開発を促進しています。

USBを採用する理由

USBは1995年後半に、周辺機器の接続に伴う欠点を克服するために登場しました。USBは公開後すぐに広く普及し、現在では疑いなくPCや周辺機器向けのユビキタス(場所や端末機を問わずネットワーク経由で自由に情報にアクセス可能)な接続規格となっています。次の理由から、USBは今後も主要な接続規格として存続していくものと思われます。
  • 完成した実証済みのテクノロジ
  • 下位互換性と低コスト
  • プラグ&プレイによる簡単な操作
USBの普及に伴い、膨大な数のユーザーの便宜を図るために、最近、いくつかの拡張機能がUSB仕様に追加されました。このような拡張機能の一例として、USB-IF(USB Implementers Forum)が支援・承認したUSB On-The-Go(OTG)があります。また、従来は1394ベースであった複数の製品(デジタル・カムコーダなど)が現在、USB 2.0準拠製品として市場に投入されています。

機能・特長およびメリット

  • 今日のPCと周辺機器間のユビキタスなコネクティビティ
  • USB 1.1機器とUSB 2.0機器間でシームレスな上位・下位互換性を維持
  • プラグ&プレイと「ホットスワップ」機能を使用でき、USB機器を接続するために面倒な設定作業やPCの停止/再起動を行う必要がない
  • 容易に拡張でき、1つのUSBポートに最大127個の機器を接続可能
  • 周辺機器を混在させて接続するときに複数の帯域幅レート(1.5 Mbps、12 Mbps、480 Mbps)をサポート
  • 統計上、USB対応機器は10億以上という膨大な数の導入実績を誇る

USB On-The-Go(OTG)の概要

USB OTGはUSB 2.0仕様を補足する規格であり、2002年第1四半期に導入されました。今日、USBは幅広く普及し、PCやラップトップに周辺機器を接続するときの事実上の業界標準となっています。USBに準拠する新しい周辺機器の多くはモバイル機器でもあります。

これらのモバイル機器が普及するのに伴い、PCが利用できないときでも、複数のモバイル機器間で相互に直接通信する必要性が高まってきました。USB On-The-Go補足規格は、このようなモバイル機器間の相互接続ニーズを満たすために、USB周辺機器に次の拡張機能を追加しています。

  • 選択している他のUSB周辺機器との通信に限定したホスト機能
  • モバイル機器のフォーム・ファクターに適合する小型のUSBコネクタ機能
  • 長時間のバッテリ動作を可能にする低電力機能

USB OTGを採用する理由

  • 汎用的な接続性がUSB周辺機器にも拡張される。
  • PCを使用しなくても、複数のUSB周辺機器間でデータ交換を直接行えるようになる。
  • 複数のモバイル機器間における相互接続ニーズが確実に満たされる。(インテリジェント・モバイル機器の多くに何らかの接続機能が付加されていることから、このようなニーズが重要であることは明白)
  • ベンダー固有の数多くの接続方式が乱立することによる混乱が防止される。

USB OTGの適用分野

USBのアーキテクチャ

USBはピアツーピア通信ではなくホストと周辺機器間の通信に関するプロトコルです。現在、USBに準拠する製品は次の2つのカテゴリに分けられます。
  • ホスト
    • PC、MAC、ラップトップ
  • 周辺機器
    • ホストに接続されるすべての機器(例)
一般的に、複数のホストを相互に接続すること、および、複数の周辺機器を相互に接続することはできません。

USB OTGのアーキテクチャ

従来、複数のUSB周辺機器の間でデータを交換するためには、ホスト(PCやラップトップ)がどうしても必要でした。USB OTGはホストなしでUSB周辺機器間のポイント・ツー・ポイント通信を可能とする規格です。USB OTGでは、ホストを使用しなくても、複数のUSB周辺機器の間でデータの直接交換や情報の処理を実行することができます。つまり、USB OTGは複数の周辺機器に対して普遍的な標準接続機構を提供します。

USB OTG用のケーブルとコネクタ

USB OTGで使用されるケーブルやコネクタに固有の特長として、モバイル機器のフォーム・ファクターに合わせた小さいサイズの採用が挙げられます。これによってモバイル機器の可搬性が維持されます。トポロジの整合性を保つために、USB OTG用のケーブルでは特別な「キー」が使用されます。その他の特色は次のとおりです。
  • オーバーモールドによる区別
  • Mini-Aプラグ用のオーバル
  • Mini-Bプラグ用のスクェア
  • プラグやコンセントの内部の色分けによる区別
    • Mini-A - 白
    • Mini-B - 黒
    • Mini-AB - 灰色

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