プロトコルの知見を物理層ツールに付加
オシロスコープはハードウェア・エンジニアにとって魅力的なツールですが、シリアル・データ・プロトコルを解釈するには、実用性が不足していました。一方、プロトコル・アナライザーは強力ですが、物理層波形を表示することができません。レクロイのオシロスコープ用PCIeデコード・オプションは、PCIe Gen1.x、Gen2.0またはGen3.0の物理層波形の上にリンク層のデコード情報を表示します。これは、オシロスコープでプロトコル・トラフィックを観測し、リンクが確立されているか、正常な通信が行われているかを確認することができます。また、例えば相互接続性や不明確なエラーやプロトコル・アナライザでは確認できない物理層の問題のように単にアナログだけ、デジタルだけでは解決できない問題をデバッグするのを支援します。
直観的なデコード表示
プロトコル情報はセクションごとに色分けされて表示されるので簡単に構造が把握できます。デコードの情報は時間軸またはズームの設定に応じて要約したり、詳細を示したりインテリジェントに表示します。さらに、8b/10bデコード(別オプション)表示を適用してシンボル・レベルのデバッグも可能です。デコードの処理は、ロングメモリを対象にした場合でも高速で実行されます。
便利な表形式表示と検索
オシロスコープのロングメモリを使えば、PCI Expressトラフィックを長時間捕捉することができます。デコードされた情報は表形式でも表示することができ、特定のフレーム・タイプで検索することができます。しかも、表形式で表示されたデータは、.csvファイルとしてエクスポートすることができます。
複数のオシロスコープ・プラットホームで動作
PCI Express Gen1.xからGen3.0までの幅広い範囲の信号をサポートします。また、2.5GHzから30GHzまでの帯域のリアルタイム・オシロスコープ・モデルで利用可能です。
PCI Expressデコード・オプション
定義 |
プロトコルの設定 |
PCI Express
Gen1.x、Gen2.0またはGen3.0の選択、開始データ転送速度(2.5GT/s、5GT/sまたは、8GT/s)の選択、スクランブルのオン/オフの選択(捕捉信号にTS2が含まれない場合) |
デコード機能 |
フォーマット |
PCI Expressリンク層プロトコル・デコード |
デコードの設定 |
スレッショールド・レベルの設定(デフォルトでは振幅のパーセントで設定)、データ転送速度とスクランブルのON/OFFの選択 |
デコード信号入力 |
全ての入力チャンネル、メモリ・トレースまたは演算トレース |
デコード可能な信号の数 |
最高4レーン(TxまたはRx)同時デコード可能、拡大波形にもデコード情報を表示 |
表示位置 |
PCI Expressの物理層波形の上に重ね書き |
表示機能 |
TS1、SKIP、TS2、Electrical Idel、Error/Unrecognized、Compliance、Modified Compliance、Compliance Delayed/Modified Compliance Delayed, DLLP, TLP, Logical Idle, EIOS/EIEOS/FTSを色分け表示、時間軸設定に基づいてデコード情報量をインテリジェントに調整して表示 |
検索能力 |
パターン検索 |
以下のフレーム・タイプによって検索:Compliance, EIEOS, EIOS, Electrical Idle/Error, DLLP, Logical Idle, SKIP, TLP,
TS1, TS2, Unrecognized、またはAny Type |
その他 |
適用範囲 |
WavePro7Ziシリーズ、WaveMaster8Ziシリーズ、WavePro7000シリーズ、WaveMaster8000シリーズ、もしくはこれらをベースとしたアナライザで動作可能。機器のバンド幅は、PCI
Expressの転送速度以上、サンプリング速度は転送速度の4倍以上を推奨 |
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